化学工学の力で事業に、社会に貢献していく。
いつの日か、革新的な製造プロセスを実現したい。
入社のきっかけは何ですか?
私が就職活動をしていたころ、富士フイルムは「第二の創業」という言葉を掲げ、新規事業の創出に果敢に挑んでいました。そんなチャレンジングな姿勢に惹かれたことがきっかけでした。そこで説明会に参加してみて、オンリーワンや世界初といわれる製品を多く手がけていることを知りました。自分たちの技術を大切にする会社だと感じたことも入社の理由の一つです。情熱的な人事担当者が話してくれた「一緒に新しい富士フイルムを創ろう!」という言葉に心をうたれて、入社を決意しました。
普段どんな仕事をしていますか?
また、仕事をとおして大切にしていることは何ですか?
フロー合成法による化成品製造のプロセス技術開発を担当しています。このフロー合成法とは、極細の管に原料を連続的に供給して混合・反応させる技術です。従来のようなバッチ方式と比べて、より高純度な化成品製造が可能であり、多品種少量生産にも対応できるという特長があります。
合成処方開発を担う有機合成化学研究所と連携し、ラボレベルでの検討からパイロット機・製造機へのスケールアップのプロセス設計、試作・評価、製造部門への移管まで、開発のすべてのプロセスに携わっています。開発にあたっては、スピードこそが競争力の源泉と考えており、効率よく進めることをつねに意識しています。
仕事をとおしてどんなときに
やりがいを感じますか?
自分なりの工夫で技術的な課題を解決し、ステップを踏みながら実用化に近づけていくプロセスにやりがいを感じています。チームのメンバーと連携して、いくつもの壁を乗り越え、そして製品化されて事業部の売り上げに貢献できたときの達成感は格別です。
最近、自分が専門とするフロー合成法について、他部門の人から相談される機会も増えてきました。自分なりに蓄積してきた知見が役立っていることを実感し、それがまた日々の仕事のやりがいにつながっています。
思い出に残っている
エピソードを教えてください。
入社後、最初に配属されたのは富士宮事業場でした。ちょうど高分子基材の製造プロセスを一新するという大規模プロジェクトが動き始めた時期で、私も入社早々に加わりました。入社1年目は高分子原料を溶融させる押出工程を担当し、やがて経験を積むとともに仕事の範囲も広がり、6年目には全工程の取りまとめを任されるようになりました。
入社してから数年間、製造の現場に立ち、実に多くのことを学びました。さまざまな部署のメンバーと連携して開発を進めるうちに視座が高まり、成長を実感しました。俯瞰的に課題をとらえることの大切さを学べたことも貴重な経験でしたね。
仕事をとおして目指していることは何ですか?
それに向けて挑戦したいことは何ですか?
私が専門とするフロー合成法は、化学製品の製造に大きな革新をもたらす可能性を持つ技術です。この技術をさらに深め、新しい製造プロセスで競争力のある製品を開発することが現在の目標です。最終的には製品を世に出して、利益を得てこそ社会貢献につながると考えています。
今後は、開発テーマについても自分で発見していく姿勢を意識していこうと思っています。そのために、社会や業界の動き、アカデミックな分野における情報などにも目を配るようにしています。まだ誰も成し得ていないような製造プロセスの実現を目指し、富士フイルムの事業ばかりでなく、社会にも貢献できる開発にチャレンジしていきたいと思っています。
富士フイルムの魅力を教えてください。
社内に多彩な専門家がいるばかりでなく、このような先輩たちの知見が確実に蓄積され、意欲さえあればどこまでも学べる環境があることに魅力を感じています。
また、富士フイルムには、本質をとらえようとする姿勢が文化として根づいています。これは私自身も実感していることですが、メカニズムの解明など本質をとらえる姿勢を大切にしていれば、たとえ開発の対象が変わっても応用できることが多くあります。このようなマインドを大事にする風土が、若手技術者の成長を後押ししているように思います。
就職活動中の方へのメッセージをどうぞ!
一人ひとり価値観が違うように、企業にもそれぞれ異なる社風があります。就職活動は、さまざまな企業を直接知ることができる貴重な機会ですので、先入観を持たず、数多くの企業の雰囲気を感じてみてください。自分の価値観をじっくりと見つめ直し、それにマッチする会社を見つけてほしいと思います。そのうえで、富士フイルムに興味を抱いていただき、いつか一緒に働くことができれば、とても嬉しいですね。