さらなる半導体材料事業の拡大を目指し、
強固なグローバルサプライチェーンの構築へ。
入社のきっかけは何ですか?
大学時代に交換留学先のドイツでインターナショナルビジネスを学び、グローバルな舞台で仕事がしたいという想いを強くしました。就職活動では、ものをチームで作り、世界に出していくメーカーに興味を持ち、海外に出ているメーカーを中心に会社を周りました。
富士フイルムへの入社を決めた理由は、三つありました。一つは会社規模の大きさに対して、第二の創業に伴い各事業の歴史が浅いことから、やりがいや成長のチャンスが多いと感じたこと。二つ目は若いうちから海外で仕事をするチャンスが多いと感じたこと。三つ目が面談でお会いした先輩社員が自分の目標とする大人に見えたこと。物腰の柔らかさ、ロジカルさ、仕事への熱意、誠実さなどに共感を覚えました。
就活時、何がやりたいなど将来の夢はありましたか?
「ものづくりのプロデューサーになりたい!」と面接で熱く語った覚えがあります。高校時代は野球部でキャッチャーをやっていたこともあり、全ポジションを俯瞰し、チーム全体を取りまとめながら、一つの目標を達成していくという役割が性格的に合っていたのかもしれません。入社後はそんな役割を担えるような経験を積み、グローバルな舞台で活躍したいと思っていました。
普段どんな仕事をしていますか?
また仕事をとおして大切にしていることは何ですか?
現在、アメリカ・アリゾナに駐在し、エレクトロニクスマテリアルズ事業部の主力製品の一つであるCMPスラリーの原料サプライチェーンの取りまとめを担当しています。CMPスラリーは半導体製造プロセスで使われる材料で、米国・台湾・韓国(2024年からは日本でも生産予定)で生産しており、過去数年で急激な事業成長を遂げている分野です。複数拠点生産と生産量増を背景に、原料調達も各拠点での個別対応ではなく、「One FFEM(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ)」として戦略を考え、サプライヤーとの関係を深めながら、一緒に課題を解決していくことが必要不可欠となっています。私のミッションは、サプライチェーン戦略の立案・遂行を取りまとめ、グローバルなサプライチェーンを構築することです。日々の業務は幅広く、注文・在庫調整や品質課題の対応といったデイリー業務から、長期的な調達戦略の検討までさまざまです。
「自分の担当範囲が終わるまで」ではなく、「課題が解決されるまで」が自分の仕事と考えていますので、一連の業務の各フェーズで自分のやるべきことを明確にし、取り組んでいます。事実(現場や数字)に基づいて状況を整理し、やるべき課題を可視化すること。それをアクションに落とし込んで、完遂するまで徹底すること。確認・フォロー・検証を怠らないこと。そんなポリシーで仕事に取り組んでいます。
仕事をとおしてどんなときにやりがいを感じますか?
事業の課題を解決し、仕組みを作って改善していくことに、大きなやりがいを感じています。各国、各拠点で一緒にCMPスラリー事業のために動いているチームが困っていることを解決することで、チームに貢献したいと思っています。「事業をよくするために何が足りないのか」「困っているメンバーを助けるには何をすればいいのか」という視点で仕事をすることがやりがいにつながっています。またさらに一歩踏み込んで、それらの課題に対しての永続的な解決となる新しい仕組みを自分で考え、構築し、再現性のある形の改善につながったときには、自分の成果としての達成感を感じます。
思い出に残っているエピソードを教えてください。
入社後、エレクトロニクスマテリアルズ事業部の経営企画部に配属となり、グローバルな計画立案業務の取りまとめや、グローバル会議の運営事務局を担当しました。入社3年目に、半導体製造プロセス材料の一つ、PCMPクリーナーの生産拠点である大分工場に異動し、工場経理と事業企画を担当しました。この大分工場時代の約3年間が自分にとってのターニングポイントとなりました。
大分工場での私の役割は新設の経理・事業計画業務を立ち上げることでしたが、新たな勤務地に加え、経理・企画業務の経験が浅いなかでの立ち上げ業務でしたので、暗中模索のスタートでした。そんななか上司・同僚・他部署の協力を得て、一つひとつ形にしていくことができました。この過程で「自分の頭で考え、矢面に立って周囲を巻き込み、課題を遂行する」というオーナーシップを持った働き方をすることができ、大きなやりがい・自信につながりました。この時代の経験が自分の働き方の基礎となっており、その後のアメリカ駐在でもベースになっています。
富士フイルムでの成長環境を教えてください。
入社以来、一番の成長は自分の頭で考える力を養ったことです。入社から現在に至るまで、ルーティンで仕事をする以上に「課題を自分で考え、提案し、人を巻き込んで実行する」という姿勢で仕事に取り組んできました。誰からも指示が出るわけではないなかで、周囲の人の協力を得ながら自分事として進めるという経験が、仕事に限らずさまざまなことに対して、自分で考えて、行動するというスタイルを確立させてくれました。
そんな成長ができたのは、富士フイルムならではの事業の成長環境にあると思っています。その一つの理由が入社動機でもあった「会社規模の大きさに対して、各事業の歴史が浅いこと」です。連続的に成長を遂げている事業では、規模拡大と仕組みのレベルが噛み合わない、いわゆる「成長痛」が生じます。その二つのレベルを合わせるところに、私たち事務系社員の成長のチャンスがあると思っています。否が応でも自分で考えることを強いられ、考える力を養うことができます。富士フイルムではこうした事業が数多く存在しており、活躍するチャンスが多く、若いうちからこうしたチャンスに手を挙げ、飛び込んでいくことができます。
富士フイルムの魅力を教えてください。
成長環境にもつながりますが、富士フイルムには会社規模の大きさや成長する事業ならではの多くのリソースを持つフィールドがあり、自分次第でさまざまなチャレンジができ、さまざまな成果を生み出すことができます。そこが一番の魅力ではないかと思います。
もう一つは困ったときに頼ることができる同僚・上司がいることで、失敗を恐れず、果敢に挑戦することができます。
就職活動中の方へのメッセージをどうぞ!
社会人として働くなかで思ったことは、「仕事で面白いと思う瞬間と、プライベートで面白いと思う瞬間の根源は同じ」ということです。就職活動をしているときは、「学生」と「社会人」はまったく違うものだと感じていると思います。ただ、根本にある「何を楽しい・つまらないと思うか」に関しては、学生時代の勉強やスポーツ、アルバイトなどで感じる感情と意外に変わらないと思っています。自分を見つめ、自分の根本と向き合って、自分のこれまでの人生の延長線上として、どういう仕事・会社が自分に合っているのかを考えてみてください。就職活動中に一生懸命考え抜いたことは、必ず自分の会社選びや面接で形になり、また実際に働く際の指針になると思います。健康を最優先しつつ、自分と向き合って頑張ってください。ご縁があって富士フイルムに入社された際には、一緒に頑張りましょう!