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About Person 社員インタビュー

化学材料開発

吉岡Yoshioka

有機合成化学研究所
2011年入社

大学で専攻した有機合成化学の知識を活かし、素材開発に取り組んでいます。入社後数年は、富士フイルム先進研究所で高機能色素開発など新規事業の創出に関わり、現在は吉田南サイトで半導体レジスト用の素材開発という、より商品化に近い工程の業務を担当しています。

仕事風景

半導体業界のスタンダードを変える
新規素材の開発を目指す。

入社のきっかけは何ですか?

もともと、専門にしていた有機合成の技術を活かして素材開発を行いたいと考えていました。富士フイルムは有機合成専門の採用パンフレット※を作成していたことから、写真フィルム開発の中で培われた有機合成の技術を大切にしている企業だと感じました。
また、「第二の創業」を掲げて幅広い事業に取り組んでおり、チャレンジングな仕事や最先端の素材開発に携われるのではないかと感じました。同じ専攻から入社していた先輩たちや、会社説明会で出会った採用担当者が非常に魅力的だったことも志望した大きな要因の一つです。

※現在は材料開発パンフレットに統合されています。

普段どんな仕事をしていますか?
また、仕事をとおして大切にしていることは何ですか?

半導体レジスト用の素材開発を行っています。現在の電子機器の高性能化は半導体の微細化によって支えられています。その微細化の鍵となるのがパターンを基板上に形成するために使用されるレジストです。レジストは複数素材を溶解させた溶液として顧客に提供されますが、その素材の高性能化と製造化を担っています。
毎週行われる商品化部門との報告会で、顧客の評価状況・商品化スケジュール、現在の課題などを確認。その状況に合わせて、性能改良のための新規素材開発とその製造化を進めています。性能の改良が必要な場合には主に商品化部門と連携して仕事を行いますが、製造化が近づいてくると商品化部門に加えて実際に素材を製造する製造部門と密に連携を取って素材の製造化を進めます。
最先端の半導体開発では日々刻々と顧客の開発状況が変化するため、商品化部門と密に連携して顧客の最新状況を確認しながら進めることを大切にしています。また、新規素材に関しても、製造化ができる前提で開発が進みますので、原料の入手可能性や特許上問題がないか、安全性、安定性など、製造化するうえで必要な項目にリスクがないかどうかにはいつも気を配りながら開発を進めるようにしています。

仕事風景

仕事をとおしてどんなときに
やりがいを感じますか?

自分が開発した素材でよい性能が得られたときには大きなやりがいを感じます。
最先端品の研究開発ではまだ世界で誰も達成したことがないような目標性能を目指して開発を行います。目標性能自体は顧客が提示しますが、現在地とのギャップを埋めていく工程は多くの苦労を伴います。それだけに、クリアできたときには高い山を登り切ったような達成感があります。同じ目標に向かって開発を進めるチームのメンバーや顧客とその達成感を一緒に分かち合えるということも、企業で研究開発をする魅力の一つだと思います。
また、素材の試作に成功したときにもやりがいを感じます。素材の製造試作は素材開発の中のビッグイベントです。さまざまなことを想定してラボで検討を重ね、万全を期して試作を行いますが、それでも製造設備やスケールの違いによって予期せぬトラブルが発生することも少なくありません。試作をしている期間は毎日祈るような気持ちで待っているといっても過言ではありません。そのような日々を乗り越えて、すべての評価項目がクリアできたときは安堵の気持ちと達成感で満たされます。少し大げさかもしれませんが、試作を乗り越えることは素材開発の醍醐味です。

思い出に残っている
エピソードを教えてください。

入社5年目に取り組んでいた高機能色素開発で、性能の大きなブレークスルーを達成しました。
当初、私と上長の二人でスタートした小さなテーマで、手探りで進めているような部分がありましたが、地道に課題に向き合う中、ある発見によって一気に突破口が開きました。その結果、顧客での開発は大きく進展し、社内のプロジェクトとしてもメンバーの数が大幅に増え、位置づけも大きく変化。素材の力で開発の大きな流れを作ることができるという貴重な経験をしました。

仕事風景

仕事をとおして目指していることは何ですか?
それに向けて挑戦したいことは何ですか?

顧客や商品化部門をあっと驚かせるような素材を開発することです。
素材開発は製品開発の最も上流に位置するので、素材の出来は商品化部門やその素材を使用する顧客の製品の性能・品質を大きく左右する、差別化の源泉です。本当によい素材は、その分野の開発をゲームチェンジできる力を持っており、組み合わせる相手を変えてさまざまな製品に使われます。そのような世の中のスタンダードとなるような素材を作り出すことが目標です。
現在携わっている半導体レジスト分野は開発競争が非常に激しいので、競合の動向を常にウォッチし、「競合が気づいていないことは何か」をいつも考えながら取り組んでいます。そしていつでも柔軟な発想ができるよう、自分が直接関わらない分野の技術的な取り組みや情報に対しても、常にアンテナを張ることを意識しています。

富士フイルムの魅力を教えてください。

事業領域が多岐にわたっているため、化学系やバイオ系から、機械系、情報系まで多様な専門技術をもつ人材がいることが魅力だと思います。また、新しいことにチャレンジしていこうという雰囲気があり、常に社内のどこかで新しいテーマ・事業を探索する活動が行われているところにも魅力を感じます。

就職活動中の方へのメッセージをどうぞ!

就職活動は、自分が本当に何をしたいのか、どういう人生を歩みたいのかを考えるいい機会だと思います。自分とよく向き合って信念を持って取り組むと後悔のない結果が得られるのではないでしょうか。インターネットの情報や先入観に振り回されず、会社説明会やOB・OG訪問などで先輩社員と接して、目で見て耳で聞いて、肌で感じたことを大切にしてほしいと思います。私の経験でもそのような場で感じたことは、入社後に感じる雰囲気と大きくは変わりません。一緒に働いてみたいと思う先輩社員を探すことが自分にあった会社を探す近道ではないかと思います。皆さんと一緒に働けることを楽しみにしています。

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